現在、わが国の糖尿病患者数は、予備軍も含めると2,200万人以上とも言われています（2007年統計）。
すごい数です。統計をとる度に増えていってます。
なぜ、これ程に増えてしまったのでしょうか？
それには戦後、アメリカの食文化が入ってきた事が大きく影響していると思われますが、日本が食事を含め、豊かで便利で、忙しい社会になったとこが原因と考えています。
忙しいことによる食事の不規則性や偏り、時間がなく、歩かずについつい車を利用してしまい、運動不足におちいる。
夜まで働き、ストレスもたまってしまう。このような社会が糖尿病を増やしてしまいました。
そしてこういった状況は、これからも当分続きそうです。
さらに困ったことに、20〜30年前に発症した糖尿病患者さん達の合併症が相当に進んでしまっているという現状があるのです。
糖尿病は合併症が怖い病気です。しかも合併症が進行する過程で、生活に困るような自覚症状がでてこないという厄介な面をもっています。
だから皆さん放置され、病気が悪化するのです。
（今年の）日本糖尿病対策推進会議のポスターに次のような言葉が書かれていました。
『決して突然だったのではありません。糖尿病と診断されたときから透析へのカウントダウンは、はじまっていたのです。』
そうなのです。今のあなたの生活の積み重ねが合併症に繋がるのです。
糖尿病は怖い病気ですが、コントロールさえできていればそれ程怖くない病気でもあります。
当院でも糖尿病歴が20年以上もあるのにほとんど合併症が進んでいない人が何人もいらっしゃいます。
是非、病気に対する意識をもたれ、糖尿病専門医を受診し、相談して下さい。
